「親密になりたい⇒共通の趣味をたくさん探すのが◎」と思っていませんか?

「親密になりたい共通の趣味をたくさん探すのが◎」と思っていませんか?

自分と共通の趣味を持っている人、自分と共通の仕事をしている人など、なにか自分と類似点を持っている人とは、そうでない人に比べ仲良くなりやすいですよね。

お互いに知っている話題で盛り上がることができるので、距離をすぐに縮めることができるからです。

しかし、その人とより親密になりたかったら、類似点の数の多さより、どれだけ深い部分まで類似しているのかをアピールする必要があります。

結論
人と親密になるには、類似点の数より、類似点の深さが重要。

仲良くなりたい人がいる、好きな人がいるという人は、効率的に相手と親密になれる方法でアピールしてみましょう。

人を好きになる理由

人はどうして人を好きになるのでしょうか。

人を好きになるというのは、ただその人に好感を持つだけではなく、それ以上の感情が相手へ芽生えることですよね。

何か親切なことをされたら、その相手に好感を抱きますが、好きになるのとはまた別の話です。

好きになる理由は人によってそれぞれだと思いますが、一般的にはこれらのような理由が挙げられます。

  1. 外見が好み
  2. 優しい
  3. 一緒にいて楽しい
  4. 頼りになる
  5. 共通の趣味がある
  6. 性格が合う
  7. 話が合う
  8. 似たような思考や考え方をしている

5~6は、自分との類似点と言えます。

あなたも、自分の好きな人を想像してみて下さい。

どこか自分との類似点があるのではないでしょうか?

それは、人は類似点を持っている相手により好意を抱く傾向があることが理由なのです。

類似点のあるパートナーの場合、心理的負担が軽減される

心理的負担とは、肉体的や経済的などの目に見える負担ではなく、心にかかる見えない負担やストレスのことを言います。

たとえば、あなたの趣味が映画鑑賞だったとします。

気になっていた映画が公開されたので、あなたはパートナーと一緒に映画館へ行きたいなと思いました。

しかし、パートナーは映画にまったく興味がないとしたらどうでしょう。

あなたは、どうせ誘っても断られるかな、興味がないのに付き合わせたら悪いかなと思い、誘うのを少し躊躇するでしょう。

また、会話中に映画の話題を出してもパートナーに分かってもらえなかったり、その映画自体を知らなかったりすることもあるかもしれません。

そうなると、あなたはパートナーといる時、映画について話題にすることを遠慮してしまうようになるかもしれません。

このように、自分の好きなことや興味のあることを、堂々と口に出せなくなってしまうことが心理的負担となるのです。

しかし、パートナーが自分と同じ映画に興味を持っていたら、会話でもデートの誘いでも気兼ねすることはありませんね。

また、このような関係であれば、映画の話題で大いに盛り上がるでしょうし、お互いに共感を得ることができます。

人は自分の意見に賛同してもらえたり、共感してもらえると嬉しく感じます。

そして、賛同や共感してくれた相手に好意を持つようになります。

共通の趣味など、何か類似点があることは、心理的負担を軽減させるだけでなく、親密度を上げることにも影響してくるということが分かりますね。

類似点は多さより、深さが重要

親密になりたい相手とは、類似点が多いほど良いと考えていませんか?

相手と共通の何か、つまり自分と相手との類似点が距離感を縮るというのなら、できるだけ多くの類似点があった方が良いに決まっていますよね。

しかし、人が相手に好感を持つ際には、類似点の多さではなく、どれだけ類似度が高いかが重要だということが実験で示されました。

この類似度とは、1つの共通点がどれだけ深い部分まで類似しているかということです。

例えば、1番好きな食べ物がオムライスという人がいたとします。

オムライスにはチーズを乗せて、コショウをかけて食べるのが大好きな食べ方。

もし自分も、この人と同じ食べ方でオムライスを食べるのが好きだったとしたらどうでしょう。

この人に対して強い好感を抱きませんか?

好きな食べ物がオムライス、お寿司、チョコレートとすべて同じという人よりも、1つでも共通した好きな食べ物があって、食べ方のこだわりまで同じ人の方が圧倒的に親近感が湧くものです。

対人知覚の実験
被験者に対して、自分の趣味、嗜好、教育、福祉についての考え方を細かくアンケートに記載してもらいます。他人が答えたアンケートを見て、自分との類似度を各項目で100%、67%、50%、33%の4種類に分類してもらいます。また、類似する項目がいくつあるかもチェックしてもらいました。そして、アンケートの回答者への好感度を尋ねます。すると、類似する項目数が多くても、類似度が低い場合、多少は好意を抱くものの、それほど高い好感は得られませんでした。逆に、類似する項目が少なくても、類似度が100%であれば、非常に高い好感を得られると判明しました。
参考:すぐに使える行動心理学 著/植木理恵

共通の趣味が5つもあるより、共通の趣味は読書だけだが、行きつけの本屋さんが同じ、お気に入りの一冊が同じ、好きな作家も同じという方が好感度は高いのです。

つまり、好感度を上げるために重要なのは、共通点の多さではなく、共通点の深さだということが理解できます。

好きな相手と自分の類似点を探そう

好感を持ってもらいたい相手がいたら、まずはその人と自分との類似点を見つけましょう。

好きなこと、仕事、出身地、なんでも構いません。

共通の何かを見つけることです。

先に、類似点がたくさんあるよりも、深い類似点が1つある方がより相手と親密になれると述べました。

まずは、どの部分が自分と共通しているのかを探すことから始まり、類似点を見つけたら、その部分を掘り下げていきましょう。

見つけた共通の部分を掘り下げてみると、深い類似点ではない場合もあるでしょう。

例えば、お互いにディズニーが好きだったとします。

相手はディズニー全般にとても詳しく、ディズニーのDVDは全て持っていて、グッズもたくさん揃えているくらいディズニー好き。

一方、自分はディズニーが好きだが、ディズニーランドに年に数回行く程度で、相手ほど詳しい訳ではない。

その場合は、相手に教えてもらったり、相手の思考のもとで知識を得るようにすることで、深い共通点にすることができます

私の友達に、このようなパターンで類似点を深め、結婚に至ったケースがありました。

それこそ、彼女がものすごくディズニー好きで、お相手の彼はまぁまぁディズニー好きと言ったところでした。

この2人は、婚活アプリで知り合ったので、最初から知り合いだった訳ではありません。

まだ知り合って間もない2人が、ディズニー好きという類似点が深いものになっていくにつれて、どんどん親密になっていきました。

みるみるうちに、彼のディズニー好きレベルが上がっていき、2人の深い類似点ができあがりました。

相手に影響されることで、好きになることって結構あると思うんです。

彼はそもそもディズニー好きだった訳ですから、そこを追求することは難しいことではありません。

このように、浅い類似点しかない場合でも、その部分を追求することで、深い類似点にしていくことは可能なのです。

そして、より相手と親密な関係になることができます。

まとめ

人と親密になるには、類似点の数より、類似点の深さが重要です。

これを知っていれば、人との距離を縮めるのが簡単になります。

仲良くなるために、相手と共通の部分を多く作ろうとしてしまいがちですが、これは間違いです。

自分も相手も興味のある類似点を1つだけ見つけましょう。

そして、その類似度を深く深くしていきましょう。

類似度の比例して、あなたの相手との親密度はどんどん増していくことでしょう。

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